DSS 高1 - 第6話(1)
鬱陶しい梅雨がどうやら明けたらしく、毎日暑い日が続いています。純くんは、ミニスカートの恩恵をしみじみ感じています。(ああ、これって涼しい!)。恥ずかしいのを少し我慢すれば、夏の制服としてこんなに快適なものはないと言っても良いでしょう。おまけに、トップの肌着もキャミソールですから、肩口の涼しさがまったく違います。
通学時の電車は、まわりのおじさんたちの汗の臭いや、美しいお姉さんの思いがけないワキガのにおいでやられちゃうこともありますが、登校時は千秋ちゃんと一緒なので、そんな試練もなんのそのです。最近は、2人は電車に乗ると手を繋いで見つめ合って過ごしたりしています。手は汗ばむけれど、とても幸せなひとときです。ただ、千秋ちゃんは純くんのことを、DSSのお友達と同じように「純子」と呼び始めたので、きっと「彼氏」なんかじゃないんでしょうね。でも、こんなに仲良くしてくれるんなら、彼氏でも女友達でもどっちでもいいやと思う純くんでした。DSS生活もほぼ3ヶ月が過ぎて、女の子でいることがほとんど苦痛でなくなっているのです。これは、純くんがとても可愛くて、見かけがもう女の子だからだという点が可成り大きいのではないかと思われるのですがね。純くんも、きっと女の子でいることが、「苦痛でなくなった」と言うよりは「楽しくなった」のでしょうね。だって、家では大好きな祐子お姉さんが、純くんのことを妹としてとても優しくしてくれて、可愛がってくれるのですから。
県庁前駅に電車が着きました。
「じゃあね」
「うんまたね、純子!」
と、挨拶を交わして、純くんは電車から降りていきます。純くんの手には千秋ちゃんの手の感触がまだ残っています。そして、冷房の効いた車内から出て、初夏の熱気で汗ばんできた頃、丁度スクールバスを待つ圭子ちゃんや美音ちゃんと会います。
「おはよう!」
「おはよう!」
「暑くなったね〜」
「もう汗だらだらよ〜」
「きょうから7月だもんね!」
「ああ、夏休みが待ち遠しいよね〜」
「ねえ〜」
スクールバスはもう冷房が入っていて涼しいのですが、乗ったと思ったらもう学校です。教室のエアコンも7月からはスイッチが入るそうです。みんな、それを楽しみにしています。昔は学校に冷房なんて考えられなかったよと、純くんのおじいさんおばあさんは言いっていました。でも、地球温暖化も進み、このところの暑さは昔の比ではないとも言われます。純くんは、でも、去年までは黒いズボンで通学していたのですから、今年の夏はずっと快適に感じられます。DSSの制服のミニスカートは、座ってやっと膝上10〜15cmと言うぐらいでそれほど短くはありませんが、夏の制服のスカートは校則を破って、少し短めにしている子も居ます。そして、学校もその辺は黙認しているようです。見ると、美音ちゃんや圭子ちゃん、そして美紀ちゃんのスカートなども、春先から着ていた合い物より短めに見えます。
「お母さんが高校生の頃は、パンツが見えるくらいに短くしていた子が沢山いたんだって」
「それはちょっと信じられないよね」
「小学生じゃないのに・・・」
春先はそんな会話が女の子同士の間で聴かれたものですが、夏になると短いスカートに1票入れるようになるのでしょうか?21世紀初頭から主流だった女子中学生高校生の制服ミニスカートも、このところ落ち着きを見せてきています。2030年も過ぎた最近では、極端なミニスカートの女の子は売春しているという目で見られます。それでも、着ている子も居ますが、最近はスカートの丈が長くなる兆しもあるというのです。
それは、自分たちの親の世代に対する抵抗です。今のティーンエイジャーの両親と言えば、21世紀初頭のミニスカート全盛期の世代です。親の世代を否定する気持ちが、親たちの青春時代の象徴(?)を否定する気持ちにつながっているのです。裾が膝よりも下に来るスカートをはいている子は、『わたしは、親が嫌いです』と宣言していると見なされるのが昨今の2030年代の高校生気質だと言われていますが、閑話休題。
7月も半ばに入ったある日、
「今日から体育は水泳だね」
「なんか嫌だな〜」
「水泳嫌いなの?」
「泳ぐの苦手なの〜」
教室ではそんな会話が聴かれます。でも、純くんや翔くん、そしてよっちゃんは、そんなの大した悩みじゃないじゃん、と思うのでした。男子生徒も、なぜか女子用のスクール水着を着て授業に出なければイケナイからです。いくらなんでもそこまでするか?と思われるのですが、不思議と男子生徒からのクレームは出ないで今まで来ています。
(うちの男子は女の子の恥ずかしさをよ〜く学ばないといけないからね!)
と、女の子たちは言っています。やっと、ダンスの授業のレオタードに慣れてきたところなのに、またまた新手の恥ずかしさが待ちかまえています。
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通学時の電車は、まわりのおじさんたちの汗の臭いや、美しいお姉さんの思いがけないワキガのにおいでやられちゃうこともありますが、登校時は千秋ちゃんと一緒なので、そんな試練もなんのそのです。最近は、2人は電車に乗ると手を繋いで見つめ合って過ごしたりしています。手は汗ばむけれど、とても幸せなひとときです。ただ、千秋ちゃんは純くんのことを、DSSのお友達と同じように「純子」と呼び始めたので、きっと「彼氏」なんかじゃないんでしょうね。でも、こんなに仲良くしてくれるんなら、彼氏でも女友達でもどっちでもいいやと思う純くんでした。DSS生活もほぼ3ヶ月が過ぎて、女の子でいることがほとんど苦痛でなくなっているのです。これは、純くんがとても可愛くて、見かけがもう女の子だからだという点が可成り大きいのではないかと思われるのですがね。純くんも、きっと女の子でいることが、「苦痛でなくなった」と言うよりは「楽しくなった」のでしょうね。だって、家では大好きな祐子お姉さんが、純くんのことを妹としてとても優しくしてくれて、可愛がってくれるのですから。
県庁前駅に電車が着きました。
「じゃあね」
「うんまたね、純子!」
と、挨拶を交わして、純くんは電車から降りていきます。純くんの手には千秋ちゃんの手の感触がまだ残っています。そして、冷房の効いた車内から出て、初夏の熱気で汗ばんできた頃、丁度スクールバスを待つ圭子ちゃんや美音ちゃんと会います。
「おはよう!」
「おはよう!」
「暑くなったね〜」
「もう汗だらだらよ〜」
「きょうから7月だもんね!」
「ああ、夏休みが待ち遠しいよね〜」
「ねえ〜」
スクールバスはもう冷房が入っていて涼しいのですが、乗ったと思ったらもう学校です。教室のエアコンも7月からはスイッチが入るそうです。みんな、それを楽しみにしています。昔は学校に冷房なんて考えられなかったよと、純くんのおじいさんおばあさんは言いっていました。でも、地球温暖化も進み、このところの暑さは昔の比ではないとも言われます。純くんは、でも、去年までは黒いズボンで通学していたのですから、今年の夏はずっと快適に感じられます。DSSの制服のミニスカートは、座ってやっと膝上10〜15cmと言うぐらいでそれほど短くはありませんが、夏の制服のスカートは校則を破って、少し短めにしている子も居ます。そして、学校もその辺は黙認しているようです。見ると、美音ちゃんや圭子ちゃん、そして美紀ちゃんのスカートなども、春先から着ていた合い物より短めに見えます。
「お母さんが高校生の頃は、パンツが見えるくらいに短くしていた子が沢山いたんだって」
「それはちょっと信じられないよね」
「小学生じゃないのに・・・」
春先はそんな会話が女の子同士の間で聴かれたものですが、夏になると短いスカートに1票入れるようになるのでしょうか?21世紀初頭から主流だった女子中学生高校生の制服ミニスカートも、このところ落ち着きを見せてきています。2030年も過ぎた最近では、極端なミニスカートの女の子は売春しているという目で見られます。それでも、着ている子も居ますが、最近はスカートの丈が長くなる兆しもあるというのです。
それは、自分たちの親の世代に対する抵抗です。今のティーンエイジャーの両親と言えば、21世紀初頭のミニスカート全盛期の世代です。親の世代を否定する気持ちが、親たちの青春時代の象徴(?)を否定する気持ちにつながっているのです。裾が膝よりも下に来るスカートをはいている子は、『わたしは、親が嫌いです』と宣言していると見なされるのが昨今の2030年代の高校生気質だと言われていますが、閑話休題。
7月も半ばに入ったある日、
「今日から体育は水泳だね」
「なんか嫌だな〜」
「水泳嫌いなの?」
「泳ぐの苦手なの〜」
教室ではそんな会話が聴かれます。でも、純くんや翔くん、そしてよっちゃんは、そんなの大した悩みじゃないじゃん、と思うのでした。男子生徒も、なぜか女子用のスクール水着を着て授業に出なければイケナイからです。いくらなんでもそこまでするか?と思われるのですが、不思議と男子生徒からのクレームは出ないで今まで来ています。
(うちの男子は女の子の恥ずかしさをよ〜く学ばないといけないからね!)
と、女の子たちは言っています。やっと、ダンスの授業のレオタードに慣れてきたところなのに、またまた新手の恥ずかしさが待ちかまえています。
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